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いい女の定義

いい女の定義

世の中には誰が仕掛けるのか、それとも自然発生的にそうなるのかは、さだかではないが、そのときどきの流行の女性のライフスタイルがある。

私が若い頃はキャリアウーマン全盛で、その後、結婚もしないのはちょっとね、という風潮になって、夫あり子供なしのDINKSになり、協力的な夫と子供のいる家庭になり、今は、それプラス、母親は所帯じみるなど、もってのほかで、綺麗でいないといけなくなった。

働く母だけではなく、家事を大切にする専業主婦にもスポットライトがあたるようになったが、外に出るにしても家の中にいるにしても母も綺麗でいるというのが欠かせないポイントになっているのである。

女性に人気がある女優も、そういうタイプが殆どだ。昔は女優が子供を産むのは過ち(と言われていた)を犯して誰にも知られずに、こっそりとか、結婚、出産となるとそれは第一線から退くことを意味し、落ち目の烙印を押された。

ところが今は絶頂期に結婚をして出産し、そして又、仕事に復帰するというのがよしとされている。その仕事もテレビショッピングで「まぁーー、お安い」とびっくりしているのではなく、ゴールデンタイムの視聴率のとれるドラマ、映画など独身時代と変わらない仕事の質を維持していなくてはならない。

それをクリアしていると「妻、母になって、ますます輝いている」と世の中から褒められるのである。

「子供を産んでもスタイルや美貌が変わらない」「夫婦仲がよい」「いい仕事をしている」が得点が高い。

私が若い頃に人気があった、仕事をバリバリこなす恋多き女優や、シングルマザーは、いくら美人でも意外に人気がない。

「女一人でがんばるなんて、そんな人生って寂しくない?痛々しいわ」などと言われる時代になった。

今頃の女性は、あまりに情報が多過ぎて、それに翻弄されている。

これもいいでしょう、あれもいいでしょうと言われると、つい、それに乗らないといけないような錯覚に陥る。いつの時代にも流行に影響されすぎて、自分もそうでなければ、仲間はずれになると勘違いしている人が大勢出て来る。

個人個人にふさわしい生活、生き方があるはずなのに、流行に当てはまるのが「いい女」だと勘違いしてしまう。流行には虚実がいりまじるが、そういう人に限って、うわべだけの虚の部分に飛びつく・・・これが問題なのである。

つづく