記事詳細

虐待と愛は紙一重5

虐待と愛は紙一重5

口の中に子猫を押し込み、引きずり出すという遊びを目の当たりにした友人は猛烈に彼女を批判し、怒った。

「そうかな、ミ―だって喜んでるよ」友達は全然気にしていない。おまけに子猫のほうも、そんなにひどいことをされているというのに「このお遊び、好きだよね」などと言われると、ミャーと返事をして、友達にすり寄っていったりしている。「嫌だったら、こんなことされたら、逃げると思うんだよね」

友達は彼女の見ている前で又、子猫を口の中に押し込んだ。すると子猫は嫌々というよりも自ら、進んで口の中に入っていくようにも見えたと、彼女は言うのである。

「いったい、どうなってるんでしょうか」彼女からその話を聞いて、私も首をかしげた。まあ、子猫が大きくなれば、口に入れられなくなるから、このお遊びもそれまでのことなのだろうが、そんなことをする人なんて、聞いたことがなかった。「子猫が嫌がってないのが不憫なんですよ」

本当に友達の口の中に入れてもらう遊びが好きなのか、それとも逆らうとご飯がもらえないから、子猫なりにじっと耐えているのか・・・ただ言えるのは口の中は雑菌だらけだし、免疫力の無い子猫に、そんな遊びをすること事態が非常識な事は事実だ。

ただ、子猫が嫌がっているのを無理矢理、口の中に入れたのではなかったのは間違いない。動物に対しての虐待の感覚は人それぞれで難しい。

私も飼っていた動物に対して、明らかに虐待だったと反省した部分も多々ある。

彼らに対して申し訳けない気持ちで一杯だ。きっと嫌だったはずなのに、家を出ることもせず死ぬまで私達と一緒にいてくれたことを考えると、何ともいいようがないくらい、感謝の気持が溢れてくる。

つづく