白く精製された炭水化物を摂りすぎると腸は消化吸収に疲れ悲鳴をあげてしまう。腸が疲れれば、そこに棲む腸内細菌も正常に働けなくなり、腸内バランスが崩れ腸内をたちまち悪玉菌優勢にしてしまうことになる。
悪玉菌優勢の腸が人を太らせることは前回で書いたとおり。
炭水化物が人を太らせる理由は他にもある。糖質を豊富に含む炭水化物をとると、血中のブドウ糖の量が増える。血糖値が上がるとブドウ糖を筋肉細胞に取り込むのに必要なインスリンが大量に放出される。筋肉細胞に吸収されたブドウ糖は体を動かすエネルギー源となる。ところが血糖量が多過ぎると、体はブドウ糖を使いきれず、中性脂肪となって白色脂肪細胞に溜め込んでしまうのだ。
「糖質を摂り過ぎると食欲をコントロールする脳細胞が傷つく」
これはオーストラリアのモナッシュ大学の神経内分泌学者ゼーン・アンドリュース博士により研究結果が報告されている。
博士は食欲をコントロールする脳細胞は年齢とともに劣化する傾向にあり、それが肥満の原因だと語っている。
この現象は炭水化物と砂糖の豊富な食事ほど顕著だということだ。
つまり炭水化物と砂糖を多くとることによって脳細胞が傷つき、食欲をコントロール出来なくなってしまう。
白く精製された炭水化物は避けた方が良さそうだ。