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ひとりごと

ひとりごと

私は登園拒否をして幼稚園をやめてしまった子供だった。

ブランコに乗っていたら、隣のブランコに立って乗っていた男の子が、横斜めに猛烈な勢いで、ぶつかって来た。私が知った初めての恐ろしい暴力。白目がつり上がって逆三角形の頭の子供だった。

その日から「行かない」と私が言うと母は「どうして?」と聞いたが、私は答えなかった。

次の日から私は道路にしゃがんで、一人で遊んでいた。あの横斜めにブランコが、ぶつかってくる心配がないだけで幸せだった。

ある日、同じ様に道路にしゃがみこんで遊んでいると私の横を幼稚園の子供達がリュックをしょって楽し気に通って行った。遠足があるなんて想像しなかった自分を無念に思ったけれど、時すでに遅し・・・。

おびただしい、年月が経ち、私は沢山の希望や夢や注文を男達に持ったが、それも遠足に楽し気に行った子供達の集団が私の横を通り過ぎて行ったように、遥か遠くに行ってしまったような気がする。

男の方に注文?してほしいこと?今の私には、何もございませぬ( ;∀;)

ある程度の経済力が無くてはと、仰るお嬢様、男の一匹や2匹養ってやったっていいんじゃないの?本当に好きなら身を売って男をつなぎとめたっていいんじゃないの?自分だけ昼寝して、テニススクールに行って、ブルガリの時計つけたいなんて図々しいんじゃない??

背が170㎝以上は欲しいと仰るお方、バカだね~でっかい男が、やがて爺さんになって寝たきりになってごらん、体をゴロンと転がすのだって大変だ。

誠実で優しい人と皆、仰る。何が誠実で何が優しいということを見極めるのに一生かかる。優しいって優柔不断と残酷の紙一重。

うーん、やっぱり私は何も注文は無し。だって人間って本当に、わけがわからないもの。私は、あの幼稚園の男の子が忘れられない。謎のままの暴力だから。