記事詳細

美人1

美人1

最近は女優でもタレントでも、目の覚めるような美人を見かけなくなった。

昔の美人は本当に綺麗で、子供の私は雑誌に掲載された写真を穴の開くほど見ては、ぼーーっとしていた。

このような人になりたいと考えることなく、ただひたすら崇めるだけの存在だった。

町内にも美人といわれる、お姉さんはいたけれど、当時の女優は市区町村ではなく、都道府県に1人か二人の割合で発生する美人だったのだと思う。

映画からテレビ全盛になると美人より親しみやすい、可愛らしい女優が多く出演するようになっていった。

そして最近は、一瞬、美人と感じても、気をつけないと騙されることが多い。

思いっきり顔を人工的にいじっていたり、よく見ると化粧が上手なだけで、つけまつげを取り、顔面に塗っているものを取ったところを想像すると「あれ?そうでもない?」とがっかりする。

私は人工的だったり、さまざまな道具や化粧の技術で作り上げた美人ではなく、本物の美人を見たいのだ。

ところがついこの間、たまたま出かけた場所で、その目を覚めるような美人に遭遇してしまった。

場所はある飲食店で、高齢の大女将から見ると、孫の妻という立場の女性だった。

女将も現役なので彼女は、女将見習いといった立場になるのだろうか?

30代後半から40代初めくらいの年齢の彼女が姿を現したとたん、周囲の雰囲気ががらっと変わり、透明感が漂ったのには驚いた。

彼女の傍には十数人の人がいたのにもかかわらず、他の人々の存在が消えてしまうほど、彼女だけが際立っていた。

私は思わず、「うわあ」と声が出そうになったのをぐっとこらえて、彼女の顔に見とれてしまった。

つづく