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詐欺と母親

詐欺と母親

オレオレ詐欺、振込詐欺などの犯罪がニュースで報じられた時、私は家族の声は電話で聞けばわかるだろうし、世間でも気をつけようという風潮になっているのに、何故そんなにひっかかる人が多いのか不思議だった。

ところが私の周囲で被害に遭った人が二人、ギリギリのところで助かった人が1人いた。

これは相当な確率で、いかにこういった犯罪がはびこっているかがわかったのである。

被害を免れた人は銀行の行員の機転によって振り込まずに済み、それが無ければ間違いなくお金を振り込んでいたケースだった。

犯人からの電話を受けた母親は「オレだよ、オレ」と犯人が言った時に「〇〇なの?」と息子の名前を言ってしまった。預かっていた会社のお金を落としたという話になり、ビックリした母親が銀行に出向いたところ、行員が振り込む理由をたずね、その場で息子に連絡をとらせて難を逃れたのだった。

被害に遭ったケースのひとつは、弁護士を名乗る男から「息子さんが痴漢でつかまったので、表沙汰にしたくなかったら、示談金を準備してください」と電話がかかってきた。相手の顔が見えない振り込め詐欺には警戒していたものの、「事務所の女性が家までお金を取りに行く」と言われて信用し、300万円を渡した後で、騙されたとわかったらしい。

息子はそんなことをするような人間ではないとわかっているのに、「痴漢」という言葉を聞いた途端に、気が動転してパニック状態になったという。

もう一件は・・・・

つづく