腕の太さが服でごまかせる冬場のうちに「ぶるぶる」をなくす方法に毎年、頭を悩ませている私。
ある友達は、脱水機からヒントを得て「ぶるぶる、ぶっとばし方式」をあみだした。脱水機に入れた洗濯物は速い速度で回転させることによって脱水出来る。
それと同じように、手を上にあげてさよならをする要領で手を速くふれば、「ぶるぶる」の中身である脂肪が、ぶっとんでいくのではないかというのが彼女の説である。
「やってみるわ!!」風呂上りに早速トライしてみた。
Tシャツの袖を肩までまくりあげ、両腕を上にあげて、鏡の前に立った。
彼女に言われたとおり、なるだけ速く、頭上で「さよなら」の手つきをした。私の二の腕はすさまじい勢いでぶるぶるした。このまま「ぶるぶる」がスパッと腕からすっとんでいってくれたら、どんなにいいだろうと思いながら、必死でやった。しまいには頭がクラクラしてきた。
5分ほどやって手の動きを止めたとたん、腕がじーんとしてきた。
「やった・・・」なんだかとっても効きそうな気がした。これがうまくいけば来年の夏は「ぶるぶる」から解放される。なんだか幸せな気分になって寝た。
その夜は自分が軟らかい餅になって電動餅つき機の中でぶるぶる動いている夢を見た。
ところが翌朝、目が覚めたら私の両腕は硬直し、肩から上にあがらなくなっていたのであった。