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毛穴問題4

毛穴問題4

肌が丈夫な人は、毛穴が目立たなくなる下地クリームだの、ファンデーションだのと使うのだろうが、これまで山のように化粧品を買ってかぶれている私としては買う気もない。代金をドブに捨てるハメになるのがわかっているからである。

しっかりと毛穴は私の顔面に根を張っている。

皮膚呼吸をしてくれている。

大事な穴だけど「使ってない時は、閉じててくれませんかね」と頼んでも、見事に開きっ放しだ。

最近では開きっ放しでいなくてはならないくらい、体の中から悪いガスでも出ているのかと不安になるくらいだ。

先日、仕事の帰りに、若い女の子が集まる雑貨店に行ってみた。たまにはそういう店でも覗いて、どんなもんかと市場調査をしようとしたのである。

店の中をきょろきょろしてみると、明らかに私が一番年上だった。

輸入品の雑貨、下着、おもちゃ、食品、化粧品などがあって、子供や若い女の子がたくさんいる。そこで私の目を釘付けにしたのが2種類の白粉だった。

ひとつは古くからある外国の舞台化粧専門メーカーのもので、アジア女性のために開発され、毛穴が消えるという謳い文句の白粉だった。

私は自分の娘くらいの女の子たちと一緒に、じーっとそれらを眺めていた。

表示してある成分をチェックしたが、私が知っている肌に負担をかける成分ではなく、初めて見た成分の名前がずらっと並んでいて、いいんだか悪いんだかわからなかったが、とりあえず、それを購入した。

早速家に帰ってつけてみた。

舞台化粧専門メーカーのものは自然な感じで肌をカバーするというのは間違いなかった。ところが段々、時間が経つうちに口の両側にある老け顔のポイントと言われる、ほうれい線に粉がたまり、目立たせたくない線が浮き彫りになったのだ。

つづく