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犬

先日、近所にお住まいの、お客様の家に、お届け物があったので行ってきた。

その方もゴルを飼っているので、そちらの方が楽しみでもあり、行って来たのだけれど、ピンポンを押すと、ゴルでは無い鳴き声が・・・??

よく見ると見慣れない柴犬が庭を走り回っている。一体どうしたのか?聞いてみると、近所で余りにも酷い飼い方をしている人が居て、話し合いのもと、連れてきたのだそう。名前はハナちゃんと呼ばれていた。

なんでも、ハナちゃんは最初の頃は家族で可愛がってもらってらしいのだけれど、そのうちに水と餌用の器は犬小屋の前に置きっぱなしになっていたらしく、

奥さんが空になっていたら水とドッグフードを補填するだけの「犬権無視」の酷い状況だったらしい。

それを発見したのは、町内の動向を全てチェックしている隣のお婆さんだったらしい。ハナちゃんがいつも眉間にシワをよせてつまんなさそうな顔を見て、或いは犬小屋のまわりで用をたしている姿を見て、これはおかしいと偵察を始めたらしい。

その結果、ハナちゃんは散歩にすら連れて行ってもらっていないことがわかり、そのお婆さんは「あれではハナちゃんが可哀想だ」とゴル飼いの、お客さまに相談を持ち掛けたらしい。

そのゴル飼いのお客様が慌てて様子を見に行くと、ハナちゃんは彼女を見て

ちぎれんばかりに尻尾を振って甘えて鳴くばかりだったそう。

ただ、水とエサをやっていればいいというものではないと、彼女は怒り「持て余していらっしゃるようですから」と引き取りに行ったらしい。

いけない事をしたら、きつく叱るかわりに普段は話しかけたり頭を撫でてやる。散歩などは当たり前。こういうことが出来ない人は犬の方が迷惑するので飼うのは絶対に止めた方が良い。

やっと飼い犬らしい生活が出来るようになってからハナちゃんの眉間のシワも消えたそう。

ハナちゃんの、お母さんになった彼女の話によると、元飼い主だった一家が生垣の向うから「ハナちゃん」と声をかけることがあるらしい。

しかハナちゃんはほったらかしにされた憎しみが未だに消えないのか、どんなに彼らが大きな声で名前を呼んでも、ソッポを向いて聞こえないフリをしているか、今日の写真の様に「うぅ~」っと吠える素振りをするそう。

犬は正直。嘘つけない。