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ヘアスタイル1

ヘアスタイル1

若い女の子が10人集まれば、そのなかで髪の長い子は9人いるというくらい、彼女達の間では以前、長い髪の人気が根強い。

ああいう長い髪が徒党を組んでいると単に「男をひっかける技術集団」が歩いているという感じがしていた。

個性がないということもよく言われていたが、女の子が男の子にもてたいがために髪を伸ばすのも、しょうがないんではなかろうか。

婆さんになったら、そんなことも出来ないし、若いうちにやりたいことをやればいいじゃないかと思っている。

私も高校生の時に盛りがついて、なんとか男の子がこちらをふりむいてくれないかと、あれこれ考えをめぐらせた。

体重60キロで「おたふく」と呼ばれていた女子高生には、なかなかきついことであった。そこで頭に浮かんだのは、髪の毛を伸ばすということだった。

なるべく男の子に好かれる要素を、増やそうとしたのである。

ワカメを沢山食べて、、とにかく髪の毛を伸ばした。何があっても絶対に切らなかった。女の子の友達には「山伏みたい」などと言われたりしたが男の子が寄ってきてくれたらいいと、それだけを考えていた。

しかし寄ってきたのは電車の中の痴漢だけで、めぼしい男の子には相手にもされなかったのだ。

それから髪の毛を釣り竿にして、男の子を釣ろうとするのはやめたが、20代なかばに、ある人体実験をしたことがある。

つづく