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若い社員2

若い社員2

上司である43歳の彼女は、部下の若い男性に仕事の不備について何度もメールを送った。

それが何度メールを送っても無視されたので、彼女が彼らの席に行き「返事がほしいと言ったのに、どうして何も連絡してこないの?」と尋ねると、彼らは上司の顔を見ようともせず、パソコンの画面に目をやったまま「別に・・・」という。彼女は皆、そろいもそろって同じ態度をとるのが不思議だと首をかしげる。

「だいたい《別に》なんて返事になってないですよ。問い詰めると、もうあとは黙りこくったまま、又、無視です」

彼女が務めている会社は入社するのが難しく、偏差値の高い人々がそろっている。

「最近は日本人の質が違ってきたので今までの感覚だとやっていけないです。酷い時には叱ると親がしゃしゃり出て来て、文句を言ってきますから」

偏差値の高い大学を出て、入社した時点で自分は特別な人間だと自信過剰になり、人から、あれこれミスを指摘される立場ではないと勘違いしているのではないだろうか?

人間はトラブルが起こった時に、対応の仕方を見れば、その人の本性がわかるものだが、彼らは家庭や学校で一体、何を教育されてきたのか?

偏差値が高くても、礼儀、素直、謙虚という言葉は知らなかったらしい。

話を聞いて、無性に腹が立ってきた私は「社会人になりたての、ひよっこのくせに、一体何様だと思っているんだ」と全員まとめて怒鳴りつけたくなったのである。